「日本語が消滅するはずがない」と思う人も多いだろう。しかし世界のあちこちで民族固有の言語が消滅しているように、油断をすると日本語も消滅する――日本語研究の第一人者である著者はそう警鐘を鳴らす。
各地で言語が消滅するのはどんな時か、日本語はどんな時に最も消滅しやすいのか、どうすればそれを防げるのか。
それらの問題に明快な解答を与えつつ、オノマトペ(擬音語・擬態語)が豊富で、繊細な意味合いまで出せる日本語の面白さ・底力を楽しく解説。読み進むにつれて、日本語に自信と誇りを持ち、次世代にしっかりと日本語を伝える気持ちがみなぎってくる!
山口仲美(やまぐちなかみ、1943年生まれ)
日本語史・和歌文学を専門とする国文学者、お茶の水女子大学名誉教授。埼玉県に生まれ、お茶の水女子大学文教育学部国文学科を卒業後、同大学院で博士課程を修了し、長年にわたり教育・研究に携わった。研究領域は平安から近世に至る日本語の表現史で、特に和歌を中心とした言葉の使われ方や、言葉と文化の結びつきを探究してきた。著書には『日本語の歴史』『日本語にとってカタカナとは何か』『日本語の古典をよむ』『日本語のしくみ』などがあり、専門的な知識を一般読者にも理解しやすく解説したものが多く、著作は日本語の成り立ちや変遷を知る手がかりとして広く読まれている。






