柳田国男・渋沢敬三の指導下に生涯旅する人として、日本各地の民間伝承を克明に調査した著者が、文字を持つ人々の作る歴史から忘れ去られた日本人の暮しを掘り起し、「民話」を生み出し伝承する共同体の有様を愛情深く描きだす 「土佐源氏」「女の世間」等十三篇からなる宮本民俗学の代表作。 (解説 網野善彦)
宮本 常一(みやもと つねいち 1907~1981)
日本の民俗学者・文化人類学者で、特に庶民生活の調査・記録で知られる。若くして全国各地を歩き、農村や漁村の生活習慣、口承文芸、祭り、民具などを詳細に記録。独自のフィールドワークに基づく膨大な資料を蓄積し、『忘れられた日本人』などの著作で民俗文化の価値を広く紹介した。
学問的手法に加え、庶民の視点から文化や歴史を描く姿勢が特徴で、日本社会の生活史研究に大きな影響を与えた。地域文化の保存や教育への応用にも力を注ぎ、現代民俗学の発展に貢献した。
出版社 : 岩波書店
発売日 : 1984/05/16
文庫 : 334ページ 日本語
ISBN:9784003316412
サイズ : 2 x 10.5 x 14.8 cm






