川上 弘美
£9.50
文庫 中央公論新社
結婚したのは、唯一無二のはずだったひと。
高丘さんに教えてもらった「魔法」で、むかしむかしの世に旅に出るようになるまでは。あるときは江戸吉原の遊女、さらには平安の世の女房として、梨子はさまざまな愛を知り……。
『伊勢物語』をモチーフに、夢とうつつ、むかしと今のあわいをたゆたい、恋愛の深淵をのぞく傑作長編。〈解説〉千早 茜
川上 弘美(かわかみ ひろみ、1958年生まれ)
日本の小説家で、独自の文体と幻想的かつ繊細な世界観で知られる。東京女子大学卒業後、中学校教員を経て執筆活動を始め、1996年『蛇を踏む』で芥川賞を受賞し注目を集めた。以降、『センセイの鞄』『真鶴』『七夜物語』など、日常と非日常が交錯する作品を多数発表。
人間関係の機微や孤独、愛と喪失を静かな筆致で描き、現代文学に独特の位置を占める。作品は幻想的でありながら親密さを感じさせ、読者に深い余韻を残す。国内外で翻訳され高く評価されており、現代日本文学を代表する作家の一人とされる。
出版社 : 中央公論新社
発売日 : 2023/9/22
文庫本 : 464ページ 日本語
ISBN : 978-4-12-207414-9
サイズ : 文庫判
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