男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子(カジマナ)。若くも美しくもない彼女がなぜ――。
週刊誌記者の町田里佳は親友の伶子の助言をもとに梶井の面会を取り付ける。フェミニストとマーガリンを嫌悪する梶井は、里佳にあることを命じる。
その日以来、欲望に忠実な梶井の言動に触れるたび、里佳の内面も外見も変貌し、伶子や恋人の誠らの運命をも変えてゆく。
各紙誌絶賛の社会派長編。
柚木 麻子(ゆずき あさこ、1981年生まれ)
日本の小説家。東京都出身、立教大学文学部フランス文学科卒業。2008年「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。2011年『ナイルパーチの女子会』が話題を呼び、2015年同作で山本周五郎賞を受賞した。女性の友情や葛藤、現代社会に生きる人々の姿をユーモラスかつ鋭い筆致で描くのが特徴。
さらに『本屋さんのダイアナ』や『らんたん』など、世代や時代を超えた女性たちの生き方を描いた作品を発表し続けている。軽やかな文体と社会的テーマの融合により幅広い読者に支持され、現代日本文学の第一線で活躍する作家である。
出版社 : 新潮社
発売日 : 2020/1/29
文庫 : 592ページ 日本語
ISBN:9784101202433
サイズ : 文庫版






